作品賞に選出された「海辺の映画館―キネマの玉手箱」は、2020年4月10日に死去した大林宣彦の監督作。原子爆弾投下前夜の広島にタイムリープした3人の若者たちの姿が描かれ、厚木拓郎、細山田隆人、細田善彦、吉田玲、成海璃子、山崎紘菜、常盤貴子、小林稔侍らが出演した。同作は日本映画ベストテンでも1位に。また大林宣彦とプロデューサーの大林恭子はヨコハマ映画祭大賞を受賞し、「『海辺の映画館―キネマの玉手箱」に込めたふたりの映画愛とパートナーシップによる映画作りが後進に与えた勇気とエネルギーは計りしれず巨大であり、永遠であることを称えて」と選評が添えられた。
監督賞を受賞したのは城定秀夫。高校野球の応援に来た高校生たちの青春群像劇「アルプススタンドのはしの方」と、人生に絶望した男が監禁や調教を体験して“生”を取り戻していくR18+指定のBL映画「性の劇薬」により選ばれた。新人監督賞は、俳優志望の青年が高校時代に思いを馳せながら現在と向き合っていく青春ドラマ「佐々木、イン、マイマイン」の内山拓也に贈られた。
最優秀新人賞は4人の俳優が受賞。「ラストレター」などの森七菜、「his」の藤原季節と宮沢氷魚、「初恋」などの小西桜子に贈られる。宮沢は「この度はヨコハマ映画祭にて新人賞という素敵な賞を受賞出来たことを大変嬉しく思っています。『his』という作品が沢山の人に届き、認められたことを実感しています。これからも精進し、素敵な俳優になれるように頑張ります」と事務所を通じてコメントを発表している。
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